料金交渉されると値引きする引越し業者の裏事情
私は長い間、引越し業者で営業の仕事をしていましたが、その時に感じたのが、「値切らない人が意外と多い」ということでした。
今は引越し業界を卒業した中立の立場ですから、これから引越し業者に作業を依頼される皆さんが、値切るべきところでは値切るお手伝いをしたいと思います。
その為にここでは裏事情といいますか、引越し業者の経営者が、何をどう考えて引越し業者を運営しているかを解説したいと思います。
まずは引越し業者と言っても色々なタイプがある
そもそも、引越し業者には色々なタイプがありまして、引越し業者と名乗っていても、引越し業者もどきのような業者もいっぱいあるんです。
一般的な運送業者が、引越し作業もついでの様に行っているタイプもありますし、便利屋など雑多な作業を何でも請ける業者もあります。
上記の様なタイプの業者に勤めていると、作業員は現場によって作業内容が全く違います。
宅配や企業間などの運送の仕事は、ダンボールや貨物などを倉庫から工場や、客の玄関先まで運ぶだけですが、それをどれだけやっても、家具や家電を一般家屋内で運ぶ為の作業レベルは上がりません。
便利屋でも同様のことが言えます。
それらの業者は、引越しや家具運搬以外の雑多な作業や、異質な作業もしないといけない為に、皆さんの大切な家財を家屋内で運ぶという作業の質が高いとは言えず、つまり、破損の発生率が高くなるのでお勧めできません。
値段以前に、引越しや家具・家電の運搬を専門とする業者であるかどうかをよく吟味しましょう。
一般的な引越し作業か、家具や家電の運搬作業のみを専門に経営している業者かどうかを、営業マンや受付に聞けばよいです。
引越し業者の経営者が考えていること
では、引越し業者の内情を詳しく解説したいと思います。
実を言うと、春休み前後のシーズン時期は引越しの予約でいっぱいになるので、この期間中は引越し業者は一切値引きはしません。
値引きをしないどころか、業者によっては普段の時期の2~5倍の料金にしたりするので、出来れば春休み前後に引越し業者を利用することは避けた方が賢明です。
ただ、それ以外の時期は、週末や祝日でも予約が埋まらない日もあります。
ましてや平日、特に平日の午後や、地域によっては仏滅などは閑古鳥が鳴いている引越し業者も少なくありません。
ただ、閑古鳥が鳴いている時期や日時だからといって、作業員を休ませてばかりいると、稼げない会社ということで彼らは辞めてしまいます。
安易な経営者ですと、日雇いや短期バイトで作業員を補おうとしますが、皆さんの大切なご家財を大切な家屋内で運ぶという作業は、日雇いやアルバイトの手に負えるほど簡単ではありません。
そういう安易な経営者の引越し業者は、破損やクレームがいっぱい発生するので絶対成功しないんです。
つまり、引越し業者として成功するには、何年も引越し作業や、家具・家電の運搬のみに従事してる作業員が、沢山在籍していることが必須なのです。
ですから、引越しの依頼が少ない時期や日時でも、仕方なく作業員を出勤させている引越し業者が多いわけです。
ただ、引越しの仕事が無いので、作業員には社屋の掃除や洗車や研修などをさせており、つまり人件費は出て行くのに、会社に入ってくる売上がないという状態です。
そんな時に、「家具や冷蔵庫1点だけを運んで欲しい、吊り上げて欲しい」などの依頼があれば、引越しに似ている作業なので、「赤字の様な格安料金でも請けたい!」というのが、引越し業者の経営者の本音なのです。
引越し業者の中には、「家具1点だけを搬入する作業はやっていない」という業者もありますが、それは大抵、経営者の気持ちが分かってない従業員が受付をしているケースが多いと思います。
当サイトでご紹介している 一括見積もりサービスを利用された際に、そういう業者の受付に当たった場合は、軽くスルーして次の業者からの連絡を待つようにしてください。
ツボを押さえて料金交渉する!
つまり、引越し業者に値引きをしてもらって格安で作業を依頼するには、引越し業者が暇な日時に作業を依頼すれば良いことになります。
ただ、業者や地域によって、いつが暇なのかは微妙に変わりますので、見積もり依頼をされる時に業者に対して、「ある程度都合を合わせるので、料金が安い日を教えて欲しい」と伝えれば良いです。
それと業者側も商売ですから、上記の様に単純に安い日を教えてくれと伝えても、本当に安いのか、安い日を教えてくれてるのかは分かりません。
出来れば、「週末なら幾ら?、業者都合に合わせた日時なら幾ら?」という様に、具体的に比較できる聞き方をするのも方法です。
また、更に効果的なのは、複数の業者を比較して競争させる方法です。
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